「これだ!」
フィールド主義の学びに
感激
環境ソリューション工学科を選んだ理由は?
もっともっと自然(げんば)の中で学びたい
幼いころから生きものの観察や飼育が大好きで、特に昆虫に強い興味がありました。父と一緒に昆虫採集に出かけたときのあのわくわく感は、今でも僕の原点です。成長してからは希少動物の保護を志すようになり、生態系や環境問題が学べる大学・学部をさんざん調べました。ところがどこも、机上の研究に重きを置いているところが多くて、しっくりこなかったんです。そんな中で見つけたのが本学科。フィールドワーク主体で、どんどん“現場”へ出て行くスタンスに、もう「これだ!」と思いましたね。野山、川、湖、そしてそこに息づく生きものたち……実物の自然や生命に囲まれて学べる環境は、幸福感すら抱きます。
これまでの学びや研究でもっとも力を注いだのは?
その生きものにとって、理想の生息環境とは!?
やはり『野外調査実習』ですね。例えば、最初に「この魚には、この川のこの流域あたりの環境がふさわしいのではないか」などの仮説を立て、次に、その仮説に基づいて、河川から魚・水生昆虫・藻などを採集。そして、同位体、環境DNA、地理情報などの見地から分析を行い、自説の正否を検証していきます。もちろん仮説どおりにならないこともしょっちゅうですが、その試行錯誤が楽しいんですよね。現在は卒業研究で、希少な水生昆虫の保護を模索しています。余談ですが、許可を得て川に入り魚を採取していたとき、密漁者に間違えられたのは今でもいい笑いのネタです(笑)。
将来の夢や今後の目標は?
決めつけすぎずに、多様な選択肢を
具体的な進路についてはまだ迷っています。就職活動はしているものの、もっと研究を深めてみたいという思いもあり、大学院へ進むことも選択肢のひとつです。最終的には生物学系の研究者になれることがいちばんの夢ですが、希少生物の保護に携われるなら、必ずしも研究者でなくても構いません。一般企業に勤めながら、週末などを利用して生物や環境保護のNPOに参加する、といったこともできるでしょうし。また、もし就職するなら、あえて営業職に挑戦して、自信をつけたいという考えもあるんです。いずれにせよ、決めつけすぎずにいろんな選択肢を広げておきたいと思っています。
なれ親しんでいた環境を
変えずにすむ
現在の住まいや通学スタイルは?
遠いけど、かえって時間が有効に使えた
大阪の実家から、約1時間45分くらい。内訳は、家から最寄りのJRの駅まで自転車で30分。そこから瀬田駅まで1時間。瀬田駅からキャンパスまでバスで15分、という感じです。キャンパス近くで下宿も考えたのですが、やはりお金もそれなりにかかりますし、高校卒業前ごろから始めた実家近くでのアルバイト先を気に入っていて、そこを辞めたくなかったというのも理由のひとつです。確かに「近い」とは言えない距離ですが、電車内で勉強したり、下校時に途中下車して友人と遊んだりできるので、かえって時間を有効に使えている感がありますね。
現在の生活スタイルのポイントやメリットは?
地元の友達との繋がりを持ち続けやすい
実家暮らしなぶん、料理や洗濯などは必ずしも自分でやらなくてもいいので、勉強やアルバイトに時間を回すことができます。通学中の電車でもある程度まとまった時間が取れるので、それを含めてトータルで考えると、自分が自由に使える時間は意外と多いかもしれませんね。学業とは関係ありませんが、高校卒業後も地元の友達と気軽に会ったり遊んだりでき、繋がりを持ち続けやすいのも実家暮らしのメリットだと思います。